紫陽花が美しい季節になりました。
曇り空でも気持ちは爽やかに毎日を過ごしたいところですが、
毎年梅雨の季節になると
身体が重だるく不調を感じるという声を多く耳にします。
・脚や顔がむくむ
・頭や関節、全身が重だるい
・食欲不振
などなど、
病院に行くほどではないけれど
なんだかとってもしんどいなぁ、、、と感じた経験はありませんか?
この季節の不調を中医学では
”湿邪(しつじゃ)” と呼んでいます。
湿気が多くて不快。
邪魔な湿度、ということです。
私たち人間の身体は、
成人では約55~60%が体液(水分)なので
外気の湿度が体調にも大きく影響してしまうようです。
そして中医学の五行説では、
この「湿」をもっとも苦手とするのが「脾」の臓器です。
「脾」は、消化吸収や水分代謝の働きを司るポジション。
身体の上水道と下水道的な役割を担っています。
「脾」が弱ると、
身体の余分な水分を排出する動きが滞って「むくみ」やすくなる。
そしてむくみは、血の巡りを滞らせ「冷え」を呼びこむ。
冷えとむくみの負のループ。
なんとも手強いけれど、絶対に断ち切りたい連鎖です。
そこで、有効な対策がこちら。
①梅雨の時期こそ本気で温活(この時期は蒸し暑くて暖を取りづらいのが難点)
②飲み物は常に温かいものを摂る。推しは白湯!(どうしてもゴクゴクいきたいときは常温で)
③適度な運動と入浴、マッサージも効果的。
特に②の白湯は、手軽にできてとってもお奨めです。
むくみや冷えの不調を感じる方は、
梅雨の時期だけでも是非お試しください。
突然ですが、薬膳を勉強中にこんな言葉を知りました。
先人たちの尊い知恵のひとつです。
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生の水は潤す水
熱した水は流す水
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※生水:井戸から汲んだ冷たい水
冷たい水は、熱を冷まし身体を潤す
熱した水は、余分な水分を体外に排出する
季節や身体の症状によって、飲み水の温度を調整する。
飲み水の摂り方ひとつで身体への効能が変わるのは、とても興味深いものでした。
湿邪とも呼ばれてしまう梅雨の季節ですが、
地球上の生命にとっては大切な恵みの雨です。
ツバメが悠々と空を舞い
虹が現れる雨露の美しい季節。
自分の身体の状態に耳を傾け、
四季折々の状況を柔軟に受け入れて、
大切な毎日を凛と軽やかに過ごしたいですね。